皆さんの卒論ほど長い文章にはなりませんが、私は6月末までに何らかの時事問題に関するエッセイを書くことになっています。皆さんにお願いしているブログでの作業を私もしてみようと思います。「お手本」になるほどかどうかは分かりませんが、やってみたいと思います。
さて、テーマとして「大学教員の任期制導入」を選びました。簡単に言えば、今まで終身雇用だった大学教員のグビを切ることができるようになる制度だと思います。従来、日本では大学のみならず、多くの企業は終身雇用でした。最近、企業でも終身雇用の制度を解体しようという動きがあり、どうもそれに合わせて大学における終身雇用にもメスが入ったようです。アメリカの企業には終身雇用のような制度があまりなく、終身雇用は「日本的な雇用慣行」と思われがちではないかと思いますが、実はアメリカなどの大学において「終身雇用」の制度があります。英語でtenureと言いますが、これは学問の自由や民主主義と深い関係があると考えられています。つまり、大学教員が社会の知識人として、自由に政治的な問題等について忌憚のない意見や批判をするができるように、大学の幹部から「いい加減にこういう発言をやめないとクピにするぞ」と脅かされることがあってはならない、という発想だと思います。
私は自分なりに、アメリカのtenure制の観点から日本で話題になっている「任期制」について考察しようと考えています。このような観点から文章を書いた人はもちろん他にもいます。例えば、長野大学の石原剛志氏のウェブサイトには「大学教員の任期制を考える引用集」というページがあり、その中に「学問の自由と任期制」という項目があります。この項目で書いてあることに関する考察を次回にしたいと思います。
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